KAYS 旅・鉄道

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2017年版フルムーンパスの旅~07 ゆふいんの森

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観光列車のいわば「元祖」、「ゆふいんの森」です。


3日目
博多    別府 
08:45 → 12:19 ゆふいんの森91号
別府 博多
14:53 → 16:47 ソニック40号(メタリック)



フルムーンパスの旅も、3日目となります。

朝7時半に起床。先に起きたKAY1がホテル前のファミマでコーヒーを購入して部屋に持ってきてくれます。

このところ、朝食は抜いています。その方が体の調子が良い二人です。

さて、博多駅に向かうと、駅から吐き出される人々の群れ。皆さん、暗い表情は東京と一緒。そう、今日は平日です。仕事へ向かう人々の表情は冴えないですよねぇ。で、一方、脳天気な我々は仕事から解放されてわーい!といきたいのですが、なぜか、ここ数日、仕事の夢を見てしまうKAY2です。今朝も、そんな悪夢で目が覚めています。

さて、本日は九州D&S列車の元祖とも言える存在、「ゆふいんの森」に乗車します。「ゆふいんの森」、博多とゆふいんを結ぶ気動車、つまりディーゼルカーです。2017年の水害のため、途中の橋梁が流失し、本来のルートを変更し、小倉駅と大分駅を経由して運行されています。乗り鉄である我々、終点の湯布院まで行くのではなく、途中別府で降りて、そこで3時間ほど過ごしたら「ソニック号」で帰ってくるという、これまた酔狂な旅となります。

先日も書いたように、訪れた新宿のびゅうプラザ、担当のお姉さんが頑張って1号車の先頭座席を取ってくれています。楽しみ!

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レトロな内装。照明も懐かしい雰囲気。


列車が到着するホームにはすでに4~5人の制服姿の女性が。JR九州の女性アテンダントさんたちです。みなさん、とても綺麗に身だしなみをしていらっしゃいます。また、顔立ちもハッキリした、KAY1曰く「九州美人」なのです(KAY1もその一人…と言っておかないと後で怒られます)。

で、我々の乗る1号車は…、瞬間、「!?」

1号車って、最後尾!?

ありゃりゃりゃりゃ…。博多を発車するのだから1号車が先頭と思っていたのに。

そう。本来ですとこの列車、鹿児島本線、久大本線と進むので、当然1号車が先頭。ところが、現在、上記の事情でルートを変えた臨時運行のため、逆方向に走っていくのです。そのため、1両目が最後尾。知らなかった!ね、これって、もしかしてびゅうプラザのおねぇさんも知らなかった?(とこの時はショックのあまり思っていたのですが、そうではなかったのです!読み進めるとわかります。びゅうプラザのおねぇさん、ありがとう!)

と、まぁ、それでは仕方ないでしょう。と、やや気分が沈みがちなKAYSであります。

やがて、背の高い瑠璃色の車両がやってきます。キハ71と呼ばれる気動車です。

ハイデッカーの車体は本当に車高が高く、独特の影を映し出します。そして、気動車特有の煙の匂いも。

乗り込んだレトロな車内のインテリア。これはユニークです。登場してすでに30年近く。現在は柱など何度もペンキを塗り直しているせいか、やや老朽化は感じますが、登場した当時は意表をついたことでしょう。木目の床や金色のメタルを組み合わせた独特の車内はレトロ感とともにゴージャス感があります。

ただ、色々と無理している部分もあります。例えばおしゃれなゴールドの荷物棚ですが、ハイデッカーのため、高さが稼げなかったのでしょう。頭がぶつかりそうな高さです。その点についてはアナウンスでも注意の喚起がなされます。

でも、乗っていてワクワク感があとからあとからあふれ出てくる…、そんなステキな車両です。

さて、最後尾、せっかく展望席なのですから…と、ふと気づいて、進行方向になっていた座席を勝手に逆向きにしちゃいます。「ごめんなさい」と心で謝っておきます。それを見ていた通路を挟んだ隣の外国人のお客さんもニコニコしながら同じようにしています。向かい合わせに直面することになった車掌室(運転台)の車掌さんはちょっと迷惑だったかもしれませんね。車掌さんにも「ごめんなさい」。

英語でも生のアナウンスが…。確かに外国人の利用は多いようですね!

いよいよ発車です。独特のディーゼル音を発して走ります。そして、車内には時折、ディーゼル特有の匂いが。

逆向きではありますが、運転台を眺めていると自分が運転士になったような気持ちにもなってきます。

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ハイデッカーの車両は景色を見下ろす形になります。


途中左側に西鉄電車が見えてきます。また、青い色の「ソニック」とすれ違い…、と電車好きにはたまらない光景が。

出発して45分、車窓はいつのまにか田園風景になってきます。

何も考えずに列車に乗って「ぼーっ」とする。これが最大の贅沢でしょう。自分で運転しなければならないドライブならばまだ緊張感が伴いますが…。

遠慮がちに走っているのか、やたら、待避や通過待ちがあります。路線変更にともない、ダイヤ、かなり無理して組んでいるのかもしれません。でも、そのおかげでこの素敵な列車に長時間乗ることができるのです!急がない旅は楽しい!

「えびつ」という小さな駅で9分間、ソニックの通過を待ちます。

再び走り出し、やがて新しいホームの駅にゆっくりと到着します。「おりお」とかかれた駅名表示を見ます。「折尾って、何か記憶あるよね」とKAY2。KAY1がすぐに返します。「いつも食べている駅弁の駅よ」そうでした。「かしわめし」でおなじみ。食の記憶は強いですねぇ。こちらでも6分間の通過待ち。とことん遠慮がちな「ゆふいんの森」です。

最後尾車、さすがに眺めに惹かれて小さな子供連れのご家族など、ひっきりなしに来客があります。

小倉までなんと1時間40分近くかけての旅でした。新幹線ならわずか16分。「贅沢」に列車が楽しめる旅です。

途中でアテンダントさんに写真を撮ってもらいます。

そして、KAY2が生まれて初めて旅行につれてもらった記憶のある若戸大橋を目にしたら、思わぬアナウンスが…。「列車はこの先、進行方向が逆になります」

おおおっっっ!!!

そうだったのですっっっ!!!

博多から小倉までの区間のみ逆向き。ここからは我々1号車が先頭に!そして我々1列目が特等席に。あぁ、びゅうプラザのおねぇさん、ありがとう!と思わず、手を握りしめて天を仰ぐKAYSです。

小倉駅に到着して、まもなくすると突然、ピッチ(周波数)の高い歓声が…。

なんと大勢の小さな子供達が乗り込んできます。にぎやか!KAYSのすぐ後ろの座席も子供達が座ります。この年頃はギャングとも呼ばれ、好奇心旺盛。足かけをバタバタとさせて遊びます。オシリからその振動の直撃を受けるKAYS。思わず、声をかけようかと思ったら、付き添いの先生の指導で座席を逆方向に転換。助かりましたぁ…。それにしても、賑やかな旅になりそうです。。

「ゆふいんの森」で遠足のようですが、贅沢!きっと先生方が乗りたかったのでしょうね。

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旅の後半では周防灘が見えてきます。


出発してほどなく、西小倉で今までやってきた路線と別れます。ゆっくりと進む列車。

子供達の声に耳を澄ますKAYS。「こんな人おるばいね」と、ネイティブな九州言葉が聞こえてきます。そっか、子供も九州弁をしゃべるんだぁ…と、「アメリカ人は子供でも英語をしゃべるんだぞ、凄いなぁ」という反応と一緒。とんちんかんな感想を持つKAY2です。

「先生、お弁当食べたい!」と欲望に忠実な子供達の声が。我々もお腹が空いてきますねぇ…。

小倉で入れ替わったお隣さん。初老の女性お二人は「まぁ、古くなったわねぇ。この列車ボロボロ…」とおっしゃりながら腰を下ろします。後でわかりますが、登場したときから何度か乗っているそうです。

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のんびりとした風景が続きます。


国東半島の付け根にある長いトンネルを抜けると、いつのまにか単線に。と思えばふたたび上り線と合流…と、このあたりは複線化工事の際には大変だったのでしょうね。

時速は70~80キロくらいで走っていきます。

線路沿いのススキがきれいにキラキラと輝いています。

稲が倒れているのは台風の影響でしょうか。

やがて、海が見えて、椰子の街路樹が見えてきます。南国的な風景が出迎えてくれて別府到着です。

楽しい「ゆふいんの森」での旅、名残惜しげに列車を見送ります。最後に顔をのぞかせた車掌さんも目が合った瞬間に満面の笑顔。いやぁ、楽しい経験でした。

そうそう、ゆふいんの森にはWiFi設備も搭載されています。パスワードを打ち込むことなくWi-Fiが利用出来ます。もちろん、セキュリティに関しては利用者も注意して使う必要がありますが。

もう一つ、お隣の女性二人。会話は残念なことに、最後まで色々な愚痴と人の悪口でした。人生、楽しくないようです。最初に列車に乗り込んだ時、「ボロボロね…」とおっしゃったときに受けた印象もそうでしたが、コップに半分入ったお水を見てどう思うのか。「あ、もう半分しか残っていない。残念ね!」ととらえるのか「半分も残っている!やった!」と、とらえるのか。人生の見方によって、その人生そのものも変わるという印象を持ったKAYSでした。


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独特の魅力のある配色の列車に別れを告げます。






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2017年版フルムーンパスの旅~06 修善寺から九州へ~2

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新大阪駅ではやっぱりこうなりました…。
串カツの「だるま」にて。



2日目
修善寺   三島
12:35 → 13:01 踊り子106号 
三島    新大阪 
13:48 → 16:00 ひかり473号 
新大阪   博多
17:09 → 19:47 さくら567号 


三島から乗り込んだ新幹線、大阪に到着しました。ここでは1時間ちょっとの乗り換え時間を設定しています。もちろん、駅ビルにある2つのお店、「赤白(こうはく)」さんと「だるま」さんにおじゃまするため。KAYSが愛してやまないお店。新大阪に来ると必ず立ち寄ります。ただ、1時間で2軒をはしごするためには、作戦が。急ぎ足で向かうのはまず「赤白(こうはく)」です。ワインバーという性格上、お客さんの回転がゆるやか。そう、並んでもなかなか行列は進まないのです。時刻はまだ16時すぎ。仕事を終えた人で込み合う前。先にこちらに滑り込みセーフ。この日は我々が入った10分後には満席状態になりましたから、ラッキーでした。グラスのシャンパンと白ワインはヒューゲルのゲヴェルツトラミネール。そして、洋風おでんは大根のポルチーニソース…と、ここまでは我々のいつものオーダー。今回はまだ試していなかった卵のスモークソース。白ワインとスパークリングをさらにお代わり。実は卵との相性はあまり良くなく、この日もそれを証明してしまいました。ムズカシイものだと感じます。

そこでお店を変えて、今度は串カツの有名店、だるまに。こちらも、待つことなくスムーズに入店。その直後から込み合いました。つくづく、我々、ラッキーです。手元のタブレットのような端末でオーダーをしていきます。熟知しているメニューから、生ビールに名物串カツ、ささみ胡椒、タマネギ、うずら、牛へれとオーダー。

隣にやってきた地元出身と思われる若い男女。テーブルに着くなり、置いてあるキャベツを指さし、店員さんに「これ、しなびてるわぁ。新鮮なのに取り替えて!」と一言。さすが遠慮のない大阪ですねぇ。

この日、KAY1は特にささみ胡椒に惚れたようですが、串物全般に、やっぱりうまい。パン粉の細やかさ、そしてソースの親しみやすい味わい。ああ、幸せ…とビールがさらに進みます。でも、もう出発の15分前。お会計をすませて有人改札を通り、ホームに進みます。

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新大阪駅が始発の「さくら」です。


今度は「さくら567号」。グリーンは1車両の半分、わずか24席です。外国人の方もちらほら。

車内放送ではみなさん「さくら」の「さ」を高く発音するのが以前から興味深いと思うKAY2です。車掌さん、今まで100%「さ」にアクセントなんです。そう、地名の「佐倉」や寅さんの妹の「さくら」のアクセント。最初は大阪のアクセントかと思ったのですが、どうも、そうではないようです。自動で流れる音声は通常のアクセント。でも、車掌さんはみなさん違う。何か理由があるのでしょうか。それとも業界用語的な業界アクセント?昨日の「やわ、やわ、やわ」についでの鉄道用語シリーズです。オモシロイですねぇ。

さて、「さくら」車内では爆睡状態と思いきや、やっぱり車販売で缶ビールを買ってしまい、KAY1に怒られるKAY2です。

ふと顔を上げてみると、車窓は明るく輝く徳山の工場群。日常から離れた光景を眺めながらのビールはやっぱりうまい…と思っていたら、さすがに酔っぱらってきたのか、気づいたら、もう小倉。酔っぱらって車内に忘れ物をしたらシャレになりません。しゃきっと気持ちを入れ替えて、荷物の確認。そして、博多駅に降り立ちました。時刻は19時47分。定刻です。

博多駅は二人とも何度も乗り降りしている駅なので、迷うことなく筑紫口に、そして、目の前にあるホテル、「FORZO」。これから5泊お世話になります。ビジネスホテル業界は競争が厳しく、特に新しくできるホテルや、古いホテルもリニューアルするたびにどんどん洗練されていくので、泊まり慣れたホテルよりも新しいホテルを…という楽しみがあります。今回のFORZAも評判を聞き早めに予約しておいたのです。

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このホテルにお世話になりました。


評判通り、アクセスは抜群、しかも、バスタブも大きく、適度な広さもありトイレもユニットでなく、別室になっています。値段はさすがにやや高いことと、ビルの合間に建っているので、眺めもゼロ。人気で予約がなかなかとれないという面がありますが、博多ではおすすめの宿です。

荷ときをしたら、今度は夕ご飯!食べることしか考えないKAYSです。

宿の目の前には駅への通路になじみの店が並びます。吉野家、リンガーハット…、あれ?リンチャン、外に掲示されたメニューを見て見ると、えびちゃんぽんトムヤムに目を惹かれるKAY1です。わざわざ九州に来てリンチャンでなくても…とつぶやくKAY2。でも、リンチャンは侮りがたしなのです。KAY2の友人が長崎に旅行に行き、地元の人に、「ちゃんぽんは何処がオススメですか?」と尋ねたところ、「そりゃ、リンチャンが一番ですよ」と答えが返ってきてびっくりしたと話してくれたことがあります。

この日の夕食は博多によく来ているKAY1におまかせ。彼女は新しくできた「KITTE」の飲食フロアを勧めます。エレベーターで上ってみて、9Fと10Fを下見。東京でも見かけるお店にまじって、地元のお店も…。そんな中で気になったのが2店。1つはフレンチシェフが作るパンケーキのお店「Partage Grand Hyuri」。パンケーキも良いのですが、タパスがいろいろとあるのが気になります。グラスワインも数種類選べるようですし。もう1軒は地ビールのお店「Goodbeer STAND」。なんと二十種類以上がタップ「生」で飲めるという謳い文句に惹かれます。西日本では最多の種類とか。

こうした時に迷わないのがKAYS。そう、両方行っちゃえ!

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「Partage Grand Hyuri」


と、最初にフレンチのお店「Partage Grand Hyuri」に。ホールを担当する女性スタッフ、もしかしてシェフのマダムでしょうか。笑顔で対応してくれます。タパスを2品、そしてワインをスパークリング(カヴァ)と白(リースリング)を頼みます。最初に出てきたタパスはタコのマリネ。やわらかいタコに素性の良さを感じます。そしてワインともぴったり!さらに出てきた鳥のコンフィはザワークラフトを敷き詰めて、やや酸っぱい味付けがまたまたワインに寄り添います。思わずワインのお代わり!ドイツのシルヴァナはもう、最高の相性。グルナッシュの赤ワインも明るい味わいでおいしい。

ああ、いいお店です。

「グラスワインのセレクション、素敵ですね!」と思わず話しかけたら、マダム、とても嬉しそうな表情をしていました。

さて、お店を出ると、今度はビール。

さきほどの地ビールのお店「Goodbeer STAND」に。大きなカウンターには先客は若い女性が一人。話しかけたいオーラがビシビシ。というわけで、お話を…伺います。福岡の人ですが、県外に長く住まれていて、ご実家のご都合で、最近になって故郷に戻られたとか。このお店の出しているビールが大好きで、通っていらっしゃるのだそうです。

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見てください!このタップ達!


そんなこんなで話が弾んだのですが、彼女が「博多に頻繁にいらっしゃっているのなら、良い居酒屋を教えてもらえませんか?」と逆に尋ねられてしまいます。この質問には、答えは即答。KAYSの二人が声をそろえて「酒一番です!」

その瞬間に店主の青年、「え?酒一番、行かれるんですか?嬉しいなぁ。僕も酒一番が大好きで、博多で一番の居酒屋だと思っています」と話に乗ってきます。

それまで、なんとなく遠慮がちに様子をうかがっていらしたそうですが、この我々の一言で、一気に「友人!」という感覚になったようです。そう、酒は友を呼ぶ!

というわけで、次第にビールのピッチがあがり、お代わり…。

ほぼフラフラになる一歩手前くらいで、お店を後にします。コンビニでビールとポテとチップスを買って…。このあたりからKAY2、、記憶が定かではありません。KAY1が翌朝曰く、「あのね、あなた、久しぶりにKAY2-2号になっていたわよ!ぷんぷん」

どうやら、相当に酔っぱらっていたようです。

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西日本で最大の生ビールの品揃えです。






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2017年版フルムーンパスの旅~05 修善寺から九州へ~1

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素敵な旅館の通路…。味わいがありますね。


2日目
修善寺   三島
12:35 → 13:01 踊り子106号 
三島    新大阪 
13:48 → 16:00 ひかり473号
新大阪   博多
17:09 → 19:47 さくら567号


新井旅館に泊まった翌朝、KAY1は5時に目が覚めて、天平風呂に。KAY2も7時半に起き出して、部屋の専用風呂に行ってきます。このお風呂、湯船は底に大人が横たわっても大丈夫なくらいに広いのです。朝、まずお風呂に浸かると、本当に頭がシャキッとしてきます。

お部屋に戻り、縁側で旅の記録を書きます。ふと小鳥の鳴き声がするなと池の方を見たらセキレイのつがいが。エサをちょうど見つけたところのようで、嬉しそうにしています。そこから視線を上にしてみると、別棟の屋根の上には青さぎが超然と立っています。ちょうど入ってきた仲居さんにその話をすると、「毎朝、この時刻にかわせみもこの庭に来るんですよ。きれいですよぉ…」とのこと。楽しみにしていましょう。

縁側でこうしてポメラを打って文章を書いていると、「プチ文豪」な気分になってくるところが伊豆の旅館ですねぇ…。その「錯覚」が楽しい。それにしても、今回は静かです。部屋から池をはさんで、通路が見えるのですが、行き交う人もあまりなく。台風で関西方面からの大量のキャンセルが出たために(みなさん、くやしい思いをされたことでしょうが)、非常に静かな宿の朝です。

部屋風呂に再び入ります。何度でも入ることのできる贅沢。

そして、11時のチェックアウト直前に支払いを済ませて宿を出ます。おかみさんやスタッフの皆さんの笑顔に送られます。日本旅館って、こうしたコミュニケーションで親しくなれるのが良いのですよ。若い頃はあまりそうした事に興味がなく、普通のホテルに宿泊していましたが、こうして人間、年を取ってくると、変わるのですね。昔から人見知りのKAY2ですが(仕事の時のイメージとは違うのです)、今はいろんな人とのコミュニケーションが取れる方が旅は楽しい!そう思えるようになりました。

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改装された駅は和のテイストの素敵な姿になりました。


さて、来たときと同様、バスに乗り、修善寺の駅に戻ります。

新しくなった修善寺の駅舎でベンチに腰をかけると、中学生とおぼしき男の子が…。

「すみません、アンケートよろしいでしょうか?」

「はいはい。何のアンケート?」

「東京オリンピックについてなんですが…」

ということで、喜んで協力するKAYSですが、思わず持論を展開して、かわいそうに学生クン、目を白黒。「貴重なご意見をありがとうございました!」と頭を下げてくれましたが、きっと「ああ、思っていた意見がとれなかったなぁ」とがっかりさせてしまったことでしょう。少年よ、これが大人の世界なのだよ…。

さて、修善寺では「踊り子106号」まで1時間10分の時間があります。目的地は三島なので、通常の電車に乗ってもいいのですが、やはり、せっかく無料で特急の指定券がとれるのですから、利用しない手はないという、貧乏性のKAYS。でも、余った時間をどうしよう。朝食のおかげでお腹は一杯。そうなると昼食というわけにいかず、喫茶店で時間をつぶすことにします。

実は、ひそかに、少し早い電車で三島に行き、新幹線も1~2本早めて新大阪でゆっくり…ということも考えたのですが、実は微妙に接続がうまくなく、あきらめたということもあります。このあたり、「のぞみ」が利用出来ないフルムーンパスの短所でもあります。

が、ここで難題が。修善寺駅前、喫茶店の選択肢が少ないのです。駅の前には老舗の喫茶店が1軒。入ってみるとすごいタバコの煙。気管支の弱いKAY2、あきらめます。

そして別のお店を探すと、「駅弁カフェ・たけし」というお店が1軒。

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こちらがそのお店。以前は不二家さんでした。
伊豆の踊子姿のぺこちゃん人形は健在。
不二家時代と変わらぬ、旅人達を迎えるオーナーさんの
温かい気持ちが伝わってきます。


入ってみると、タバコの煙もなく、無料のWi-Fiに電源コンセントも。ほぉ、これはいいですねぇ。使いやすいカフェです。とはいえ、お客さんは高齢者の方々ばかりです。お店の奥様(オーナーさんでしょうか)はとても愛想がよく、高齢のお客さんのおしゃべりにもしっかりとおつきあいし、さすがだなぁと関心します。なんとなく聞こえてくる話も、高齢で入院された奥さんの看護の話だったり、近所に出没する鹿の被害の話だったりと…なかなか興味をそそられてしまいます。高齢で沼津から写真をとりに修善寺にきたというお客さんは、まるでアナウンサーのように声が通り、年齢を聞くと90歳をすでに過ぎているとか!驚きます。

地元の素敵な交流の場となっているのですね!

そのお店で旅の記録を書き、そして、時間を過ごします。旅を続けながら、こうして接続の都合で時間があくと、旅の記録を書く…悪くないなぁと思います。

おっと、いつの間にか踊り子の発車15分前。お店の居心地が良く、ついつい、書き物に夢中で時間を忘れてしまいそうになりました。

乗り込んだ車内、昨年の旅でも感じたのですが、JRは指定を取る際にお客さんを固めますねぇ。1両に乗客は数人しかいないのですが、なぜか全員一箇所に固まって座らされてしまいます。この列車の場合、シートマップで選べないので仕方ないのですが。

さて、車窓を見て驚きます。あれ?伊豆箱根鉄道のこの路線って、こんなに富士山がきれいに見えたっけ?窓の外には裾野の広い見事な富士山がみえてきました。今までこの路線は何度も往復していますが、今まで気づかなかったのは、車両の進行方向左側の座席に座ったことがなかったからなんですね。いつも右側ばかり。午後のまぶしい太陽をさけるためでした。ところが、今回は希望の座席を選べなかったことで発見できてしまいました。

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富士山の姿、裾野が広がる姿は東京では見ることが出来ません。


36分間ほどの乗車。いつも通り過ぎるたびに思うのですが、三島の一つ手前、三島広小路の駅はなんとなく昭和の30年代を思わせる、雑然とした雰囲気がとても魅力的に見えます。一度時間をとって降りてみたいたいと思って、まだ実現できていません。駅舎がこのままでいる時にぜひ実現したいものです。

三島駅、北口、降りてみたのですが、「何もありません!」といいたくなるくらいに周辺には飲食店が少ないようですね。少し歩けばあるのかもしれませんが。隣に立つ、大きな日本大学国際学部のビルが印象的です。どこか喫茶店でもあれば、旅の記録の続きを書こうと思ったのですが…。

あきらめて改札の中に入ってみると、なぁんだ!待合室があり、そこにはドトールも!電源コンセント付きのテーブルもあり、いたって便利。ここで記録の続きを書きます。

発車時刻が近づき、ホームに上がってみると、ふたたび富士山がきれいに見えます。

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ホームに売店が。のぞいてみるとご当地もののオツマミが。焼き卵でくるんだウナギのおむすび「うなたまご」、そして、名物と書かれた「三島のコロッケ」。

大阪まで我慢しようと思っていたのですが、ついついビールにも手が伸びます。

やってきた「ひかり473号」に乗り込むとすぐに缶のプルタブを引っ張り、そして持ってきたプラスチックのグラスに注ぎます。ああ、ビールがうまい!そして、「うなぎり」という名のおにぎり。小さいけれど、ウナギの蒲焼きが。鰻重のたれをまぶしたご飯のにぎりを薄い卵焼きで包んだというイメージで、それはそれで楽しいめる一品。そして、三島のコロッケは…。ほぉ。妙に密度の濃い、やや固めのコロッケです。すぐにネットで調べてみると、三島の町おこしの一環として、様々なお店が作っているそうです。共通項は素材に男爵イモではなく、メークインを使っているという点。なるほど!だから、ホクホク感ではなく、このモチモチ感なのですね。これはこれでオモシロイと思います。悪くない!

旅行前に大量に電子書籍化した本を読み始めています。「久米宏です。 ニュースステーションはザ・ベストテンだった」。ラジオでもテレビでも一世を風靡したアナウンサーの久米さん。自分自身のことはあまり語らない方ですが、今回、自分自身の人生を赤裸々に語った本と話題です。読みふけります。

そして、音楽を聞いたりしているうちに大阪到着です。

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列車で地元ごとの名物を味わう楽しさ。






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2017年版フルムーンパスの旅~04 新井旅館で銀婚祝い

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常に変わらぬ、落ち着いた佇まいの新井旅館です。


さて、到着した修善寺駅、数年前にリニューアルをしたようで、かつての昭和な雰囲気から一転、モダンな和風駅舎となりました。ここですぐにバスに乗り換え修善寺温泉に。

宿、「新井旅館」は変わらぬ佇まいです。歴史を感じさせる建物。決して豪華さを表に出さず、わびさびのような素敵なこの宿を気に入る方も多いようです。

一旦荷物を宿に預け、我々はしばらく街を散歩。ドラマ「逃げ恥」でロケに使われたり、修善寺、いまでも時折話題になる観光地です。

30分ほど散歩を楽しみ宿に戻ります。

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石畳の小径に落ちていたドングリ…。


変わらぬ雰囲気の宿とは言え、前回訪れたのは5年前。さすがに、その時と比べれば色々と変化はありました。かつての温水プールは現在お土産物屋さんになっていたり。あるいは、家族風呂が2つあるのですが、1つは予約制で有料となっていたり…。

我々が新婚旅行で滞在し、今回も予約したお部屋も耐震補強工事が行われた際に、細かいリニューアルがされています。しかし、さすが新井さん、たとえば部屋が出来た当初に戻すように、冷蔵庫を壁の中に隠したり、一方で、鏡台を廃止し、その代わり、トイレに新しく使いやすい洗面台を設けたりしています。部屋風呂は一時期、高度成長期の一般家庭で見られたような老舗旅館にややそぐわない洗面台も以前はありましたが、これも潔く廃止。その一方で、浴室の中の中の水回りを充実させて綺麗にしていらっしゃいます。

築101年経つ建物ですが、しっかりと現代人が使っても心地良いように、目立たず、それでいてしっかりとリニューアルされている姿に感銘を受けます。

古い少し表面にゆがみのあるガラス窓から差し込む木漏れ日が縁側を通り、部屋のテーブルを照らします。ああ、懐かしい雰囲気だなぁ…と子供の頃を思い出してしまいます。

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この桐の棟からの池の眺めを愛する人が多いのです!


さて、日本旅館に泊まる、もう一つの楽しみは部屋を担当してくださる仲居さんとのおしゃべり。新井旅館では素敵な仲居さんに当たる事が多いのですが、今回もそう。若い方ですがとても明るく、楽しい方でした。

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この庭園を見ながらの湯上がりのビールは…、最高です。


そうして、この日は、まず、家族風呂に、そして、旅館自慢の「天平風呂」につかります。台風の影響でしょうか、関西方面の交通手段が立たれ、キャンセルを余儀なくされたお客さんが多かったと聞きます。そのため、お風呂も貸し切り状態。美人湯の透明な泉質のお湯は肌に優しい感触です。あまりに気分がいいので、ついつい長く浸かってしまいます。その後、ロビー横の庭園を眺める通路に置かれた小さなテーブル席に腰掛けて、生ビールを味わい、体の火照りを冷ます二人です。

夕食は少し早めの18時にしてもらいました。年々歳を取ると食事の量が減ってきます。すでに5年前、夕食で音をあげそうになった我々。そのために、今日は朝も昼も抜いてきています。

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目を楽しませてくれる素敵な料理の数々…。


そして、出てきた夕食は、相変わらず素晴らしいものでした。

中でも、スープ代わりの「栗の摺り流し」はそれだけでもおかわりを十杯以上頼みたいくらい。そして秋をイメージした箸付の美しいこと、美しいこと…。

スパークリングワインを頼むと、リーデルの素敵なグラスも出してもらえます。

料理は最後まで、「ほぉ!」「素晴らしい!」「美しい!」「美味しい!」と感嘆の声の連続でした。最後には銀婚式を祝うケーキまで。こちらは地元修善寺の洋菓子屋さんのものだそうですが、生クリームがとても美味しく、少し残っていたワインとともにいただきました。

その後、お腹も一杯になり、お布団を敷いてもらい、縁側で、庭の池を見ていたら、いつのまにか撃沈でした。幸せな夜でしたぁ。

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新井旅館で提供される、
地元の洋菓子屋さんのケーキ。おいしかった!






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2017年版フルムーンパスの旅~03 紆余曲折?

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嗚呼!(新宿駅にて)


旅の初日、実はとんでもないことが起きていました。もう秋も深まった頃だというのに、なんと、台風が上陸。関東を直撃しそうだというのです。

祈るような気持ちで前日、JRの運行情報を見てみたら…。おお、あろうことか!我々が大喜びした貴重な展望席チケット、スーパービュー踊り子が…

「運休」。

これはショックです。そこで、急遽、取り直しをしなければいけません。えきねっととにらめっこ。また台風の通過時間なども勘案します。

その結果、

新宿    東京 成田エクスプレス23号
11:40 → 12:01
東京    三島 こだま655号
12:26 → 13:22
三島    修善寺 踊り子115号
13:40 → 14:03


台風の上陸は午前3時。すっかりと酒臭いKAY2は8時頃に一度起き出すも、撃沈気味。最終的には9時に起きてきます。「酒臭いよぉ!」とKAY1が苦情を申し立てます。

予定しているのは新宿を11時40分発の成田エクスプレス。まずネットで運行状況を確かめてみます。朝は運休していた成田エクスプレスも我々が乗る時間は運行しいているようで安心します。

昨日、えきねっとで予約したばかり。フルムーンパスの場合、券売機での発券ができないので、みどりの窓口に行く必要があります。昨今、みどりの窓口は海外からのお客さんで込み合います。というわけで、11時には新宿についておきたいというわけです。10時30ごろ、に仙川駅に向かいます。

ところが、まず仙川駅に着いてみて、思わぬ事態に。京王線、かなり遅れているのです。特急と準特急が運休しているということで、ホームに降りたら、目の前で20分ほど遅れた各駅停車のドアが閉まり、発車していくところでした。ええ?何で??と想定外ですが、時間には余裕をもって行動しているつもりなので、最悪、新宿で間に合わないことはないとふみます。

しかし、次に何が来るのか。電光掲示板ではさきほどから「区間急行」の表示が出たり、それが消えて「快速」の表示が出たりして、混乱しています。そこで、例の京王アプリを見てみると…ふむふむ、隣のつつじヶ丘には快速の本八幡行きと各駅停車の新宿行きが止まっているようです。ということは快速が来るけど、たぶん、特急や準特急の運転が休止ということは快速も「激混み」でしょう。そのあとの各停はすぐにくるのか、それとも他の列車を待ってから出るのか…。これもアプリで後続列車を見て見ると、すでにそのあとの各停がつつじヶ丘駅に近づいています。ということは、今、つつじヶ丘に停車している各停はまもなく出発。それを待つことにします。

想像通り、すぐに到着した「快速」は立錐の余地もないくらいの混み具合。そこで見送って、やってきた各停は見事にがら空きで二人とも座れました。

さて、新宿のみどりの窓口、数カ所ありますが、一番人が少ないのは西口地下と踏みます。正解でした。行列はなく、3つ開いている窓口のうち一つで、ちょうど前のお客さんがお金を支払って離れたところ。すぐに発券の手続きをしてくれますが、途中で係の女性、時刻表を相手に格闘。なにか、不明な点があるのか…若い方だったので、フルムーンにあまり馴染みがなく、規則を確認していたのかもしれません。しかし、問題無く、数分後にはチケットを手にすることができました。確認時、こころなしか、「新宿から東京まで成田エクスプレスですね」の「東京」の部分を強調している雰囲気ではあります。ま、こんな酔狂な使い方をする人は少ないでしょうから…。あっ、昨今増えた外国人旅行客の場合、ジャパンレールパスを使う方は荷物が多いので、このルート、よく使われるそうでです。今回の予約で訪れた「びゅうプラザ」の人が教えてくれました。

さて、発車まであと30分。ホームで待つことにします。始発電車なので、少し早めに車内に入ることができるでしょうから…と思ったのが、誤算。ここから再びハラハラドキドキの旅のスタートになるとは。

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この日、車窓から眺めた多摩川です。
台風の影響で増水しています


さて、5番線ホーム。大きな荷物を抱えた外国人のお客さんが大勢います。成田エクスプレスならではの光景ですね。

そして、折り返し運転のために、掃除のおじさんも。

ところが…。

待てど暮らせど、電車が来ないのです。掃除のおじさんも仲間と「今日は遅れているねぇ…。」

え?

新宿を11時40分に出発予定の成田エクスプレス、東京駅に到着するのは12時01分。そこで、次の新幹線まで25分の待ち合わせです。東京駅の地下ホームから新幹線までは結構な距離がありますから、乗り換えに10分はみておきたいところ。そうなると、電車が15分以上遅れるとヤバイのです。フルムーンパスではのぞみは使えません。ひかり、本数が少ないのです。

到着をひたすら待ちます。

やがて…。折り返しの電車が到着したのは発車予定時刻の11時40分。さらに車内清掃が終わり、新宿を出発したのが11時55分。音もなく静かに滑り出した成田エクスプレス。ああ、絶妙な遅れ具合です。ううぅ…、いっそのこと品川で降りて、そこで新幹線に乗り換えすれば間に合うかな…。あれ?新宿発の成田エクスプレスは品川には止まらない?

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乗ってしまえば快適なのですが…。


ただ、もともと「晴れ男」だけでなく、運の良いKAY2、きっと大丈夫と、心の中では思っているのですが…。

嗚呼、ところが突然、五反田で停車。信号待ちです。さらに品川手前でも停車…。ここで遅れは25分となります。ああ、もうダメ。

さっそく次の新幹線の時間を調べます。フルムーンパス、特急券は何枚発行してもタダですから、現在持っている特急券がだめになっても、ふところは痛くありません。

あ、待てよ…。

こんな日だから、新幹線も遅れている可能性がある?と、運行状況を見てみると、新幹線10分程度の遅れとあります。おお、間に合うかも!

さ、いよいよ東京駅に到着。すぐにダッシュできるように入り口に立ちます。

が、ここでまたハラハラドキドキ。

停車したもののドアが開きません。あれ?

1号車最前部の扉に立つ我々。運転台から運転手さんの無線での会話が聞こえます。「車掌さん、連結の準備できました!」

なに?連結ぅぅぅぅぅ!?

そう。成田エクスプレス。この東京駅で先に到着していた大船からの列車と連結して成田に向かうのです。ホームに到着しているのに、連結作業が終了するまでドアは開かない!!

「6メートル前、一旦停車!」

おーい、早くしてくれ…と焦る我々。

運転手さん、先行車両の車掌さんとの無線のやりとりが続きます。

「やわ!、やわ!、やわ!(速度を落とせという意味の専門用語です)」と連結直前の女性車掌の声が聞こえてきます。それがまるで「やば、やば、やば」と聞こえてくるほど、焦る我々。

ちなみに、この女性車掌さんの「やわ、やわ、やわ」というのは、一部男性に非常に人気のあるシーンだそうで、動画サイトなどでも、人気とか…。「ったく…」、何を考えているのやら。(笑)

さて、これほど連結作業を恨めしく思ったことはありません。普段は「連結!」と聞くとカメラ抱えて喜んで写真を撮りに向かうのに…。

連結、無事終了。ドアが開くと当時にホームに飛び出た二人。人の波をかきわけて、とにかく新幹線ホームへと急ぎます。KAY1は言います。「重いキャリーバッグを抱えて走ったのは、生まれて初めて。もう、火事場のバカ力を出したわよ!」

ひたいの汗をぬぐいながら、新幹線の改札口で電光表示板を見て見たら「こだま655号」、なんとまだ17番線ホームにいる。

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発車時刻をすでに数分過ぎていますが、セーフ!


有人改札を「フルムーンですぅ!」と叫び、駆け抜けて、ホームへ。

無事に、こだま、グリーンの車上の人となりました。10分ほどの遅れで出発。本来の列車に無事に乗れたことに安堵します。 

新幹線、一つ前の世代の窓の大きな車両です。これは晴れた日にはうれしいですね。まさに台風一過、富士山もきれいに見えてきました。

三島到着。在来線ホームに向かいます。13:40分の踊り子。こちらは遅延がなく、ぴったりの時刻に到着&発車です。

伊豆箱根鉄道の路線は建物のすぐ横をすり抜けて走ります。こんな台風の直後でも、車内は修善寺方面に向かう人たちがちらほら。家族連れもいれば、女性のグループも。いつもの踊り子号車内の風景に懐かしさを覚えます。車両も新婚旅行の時と変わらぬ185系。25年間、変わらないのは凄いですねぇ。さて、この続きは次回!

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懐かしの踊り子!






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2017年版フルムーンパスの旅~02 ルートと準備

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フルムーンパス、現在のポスターです。
(JR三島駅にて)


今回のルートのご紹介です!

1日目
新宿    東京
10:08 → 10:31 成田エクスプレス17号
東京    熱海
11:00 → 12:17 スーパービュー踊り子5号
熱海    修善寺
13:25 → 14:06 踊り子115号

2日目
修善寺   三島
12:35 → 13:01 踊り子106号
三島    新大阪 
13:48 → 16:00 ひかり473号
新大阪   博多
17:09 → 19:47 さくら567号

3日目
博多    別府 
08:45 → 12:19 ゆふいんの森91号
別府 博多
14:53 → 16:47 ソニック40号(メタリック)

4日目
博多    熊本
07:21 → 08:00 さくら403号
熊本    人吉    吉松 
08:31 → 10:08 → 11:22  いさぶろう1号
吉松    鹿児島中央
11:25 → 12:52 はやとの風1号
鹿児島中央 指宿
14:02 → 14:58 指宿のたまて箱5号
指宿     鹿児島中央
15:07 → 16:00 指宿のたまて箱6号 (カウンター席)
鹿児島中央 博多
22:19 → 23:55 さくら414号

5日目
博多  新八代
08:38 → 09:26 さくら405
新八代 川内
10:08 → 14:19 おれんじ食堂2便 
川内    博多
14:51 → 16:14 さくら560号

6日目
博多    長崎
08:57 → 10:49 かもめ9号
長崎    佐世保
14:53 → 17:35 ある列車 長崎午後便 
佐世保   博多
17:43 → 19:35 みどり26号

7日目(最終日)
博多    新大阪
09:46 → 12:24 さくら544号
新大阪   東京
13:43 → 16:40 ひかり470号
東京    新宿
17:23 → 17:44 成田エクスプレス36号 

以上です。ちなみに、「おれんじ食堂」と「或る列車」については、すでに電話で予約を済ませてあります。

観光もなく、列車に乗るだけという日もあります。目的地で改札を出たらすぐ折り返しという場合も何度かあります。もはや「酔狂」としか表現しようのないプランです。

この中でも特に嬉しかったのは初日、伊豆へ向かうのに、スーパービュー踊り子の予約を入れたのですが、なんと1両目、展望の1番がとれたのです。今まで伊豆からの復路でとれたことはありますが、上りである復路の場合は後ろ向きで展望の車窓を眺めることになります。それはそれで楽しいのですが…。今回初めて念願の往路、つまり下りでの展望がとれたのです。これは嬉しかったですねぇ!

ところが…、これがいろいろと紆余曲折ありました…。そのあたりはまた後日掲載の記事でお楽しみを。

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こちらで大量のチケットを発券してもらいます。


さて、いよいよ発券作業が待っています。

発券作業、今までの経験から相当時間に余裕を持つ必要があります。数十枚の発券となるので、通常のみどりの窓口で立ったまま待つのが大変。そこで、「びゅープラザ」を利用します。こちらはソファのようなイスに座って発券を待つことができます。

KAYSの通勤途中である新宿には、2カ所びゅうプラザがあります。東口と南口。南口が京王線からは近いので便利。行って見て驚いたのはお客さんのほとんどが外国人旅行客だということです。それもおびただしい数で、次から次へと来店します。番号札を持って、しばらく待ちます。

自分の番号となります。担当の若い女性、のんびりした雰囲気です。大丈夫かなぁと少々頼りなく感じながらも、「フルムーンで、こちらの特急券の予約をえきねっと終えていますから、発券を…」と伝えます。

すると、「では、こちらのフルムーン申込用紙にご記入をお願いしますね!」とのこと。

住所、氏名、年齢など書き進め、そして、利用期間の所には10月、11月のカレンダーが印刷されています。利用期間の日に丸印を記入するのですが…、そこで手が止まります。

あれ?

利用開始日、つまり上記旅程の1日目、カレンダーを見ると日曜日になっています。

瞬間、呼吸が止まり、顔から血の気が引くのがわかります。

「あの、この日って、日曜日でしたっけ?」

係りの女性、そのカレンダーをのぞき込み、「そうなっていますね。」

うわぁ、ものすごい失敗をしたぞ!

KAYSのお休みは月曜日から。そこからスタートで数十枚の特急券と宿を予約したのに、全部1日間違ってとっていた!?いまさら日曜日は休みをとれない!

隣りで気配を察したKAY1も顔から血の気が引いていきます。表情、思いっきりひきつっています。

「KAY2よ、お前は何と言うことをしでかしてしまったのだ」と、彼女の目が語っています。

なんと、全部の特急券の予約がパーだっ!

ああ、KAY2のバカ、バカ、バカ!年をとったと言ってもこんな初歩的な間違いをするなんて…。

でも、でも、でも、あれほど予約の際に確認したはずだったのに…。

あれ?

卓上に置いてある別の小型カレンダー。念のためそちらの10月を見てみると…。

初日に当たる日は月曜日となっています。

瞬間、理解しました。

その女性スタッフに厳かに伝えます。

「あの、この申込書、昨年のではないですか?」

女性、しばらく卓上のカレンダーを見比べて、にこやかに

「あ、そうみたいですね。取り替えますね。」と軽やかにお答えいただきました。

というわけで、数分感、血の凍る体験でした。

とはいえ、これから、スタッフさんにお世話にならなければなりません。怒りをおさえて、凍った笑顔で、「あぁ、びっくりしました。新しいの、ちゃんとはじめから用意しておいてくださいね」と震える声を振り絞ります。

でもね、この後、この女性スタッフさん、大活躍してくれて、貴重なチケットも…。

というわけで数十分かけ、彼女はすべてのチケットを間違いなく、無事に発券しくれました。

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グリーンを中心に、これだけの厚みの特急券の束となります。


さらに、一部の列車ではえきねっと予約ではシートマップが利用出来なかった列車もあり、彼女に希望を伝えたのですが、わざわざ1つ1つの列車に複数の候補のチケットを押さえてくれたり、ものすごくありがたい親切で丁寧な対応をしてくれました。

なかでも、「ゆふいんの森」は1号車の1列をとってくれたり、「指宿の玉手箱」では海向きの席を確保してくれたり…と、我々の希望の多くをかなえてくれました。ありがとう。でも、最初はびっくりしましたよぉ。

というわけで、40分ほどの滞在で、びゅうプラザをあとにしました。

その後、旅行が待ち遠しくて、毎日、カレンダーを眺める日々。

そして迎えた旅行前日。

準備もほぼ終え、夕食に。このところ仕事で尋常ではないストレスにさらされているKAY2、1週間もの長期の休みになるということで、超開放感を感じています。その結果、徹夜明けで仕事をしたにも関わらず、酒が進む進む…。

明日は7時に起きる…なんていっていたのが、結局ぎりぎりになるまで起きてこなかったのですが…、あれ?これって、毎年、同じ事を書いている?

学ばない男ですぅ。(笑)





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これは掛け値無しに楽しい!関鉄ビール列車。

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電光掲示板に「非日常」的な表示が。

え?良く見えない?拡大してみましょう…。

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ああ、昨日は楽しかった!と呟きながら翌朝起きる…。こんな体験って、なかなかあるものではありません。「ああ、今日は楽しかった」ならちょいちょいあるKAYSですが、それが翌日まで…となると。

でも、久し振りにそんな体験をしてきました。

列車でお酒…と勝手にシリーズ化をもくろむKAY2。先日の「北信濃バワインレー列車」に続いて、今回、参加したのは、茨城県内を走る私鉄、関東鉄道による「関鉄ビール列車」です。

このビール列車、車内でビールが飲み放題。しかも、夏だけでなく、不定期ですが他の季節も行っています。ただ、人気のため、早々に満員となってしまうので、行きたいと思ったら早めに予約をすることが必要です。ちなみに10月も2度行われましたがどちらも満席でした。

前回の記事(こちら)で書いた通り、「鉄道旅館」を経由し、睡魔も落ち着いたKAY2、常磐線の取手駅で先に来ていたKAY1と合流します。

取手駅って、もしかして、降りたのは生まれて初めてかも知れません。「取手って大きいんだよ!」と先に来て歩き回ったKAY1です。さて、とりあえず、駅ビルの中にある成城石井を見てみます。本日乗り込むビール列車、ビールが飲み放題で、おつまみの弁当も付くのですが、それ以外にも好きなお酒や食べ物の持ち込みは自由、という大らかな列車です。何か、持ち込めるものはないかと物色。

おお、明らかに、我々と目的が一緒!と思われるグループがいくつも!

皆さん、焼酎や日本酒や…、買っていますねぇ…。

さらに、次に駅ビルの階下にある惣菜売り場「TORIDE MARCHE」を覗いてみますが、こちらにも「同好の士」と思われる方が沢山。乾き物を中心に買い物籠にいろいろと入れていらっしゃいます。このビール列車、地元への経済効果も結構あるようですよ。我々も「じゃがチーズ」フライやじゃがりこを購入。

そのビール列車、13時30分には改札内の受付が始まりますが、受付をすませて、その後、外に出ても大丈夫。我々も、列車が入ってくる時間までは再び外に出て、いろいろと物色していました。受付では今は懐かしい硬券をもらいます。これが、なにげに嬉しかったりする「鉄夫婦」です。

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昔懐かしい「硬券」(固い紙の切符)だなんて、
嬉しいじゃないですか!


さて、いよいよ時間が近づき、ホームに降りてみます。おお、乗り込む前からすでに赤い顔で「できあがって」いる人もいますねぇ。

でも、気になりません。だって、これから乗り込む列車は全員がへべれけになるために乗る列車なのですから。1時間後には我々も赤い顔になるはず。

ホームでは「関東鉄道の寅次郎」で有名な方が、パフォーマンスをしています。そしてそれを取り囲む乗客。

そう、列車が入るまでの時間もまた楽しませようというサービスなんですね。でも、茨城の取手でなぜ寅さん?「うーん」、と考え込むKAYS。ま、しいて言えば、関東鉄道の親会社が「京成電鉄」だからでしょうか。くわしい事情を知らないKAYSでしたが、その後ネットで見ると、事情がわかりました。興味のある方はこちらをどうぞ。

ホームに掲げられている電光掲示板には「臨時 ビール列車」の文字が。

やがて入ってきたビール列車。ロングシートの通勤車両3両ですが、車内に入って驚きました。提灯やキラキラのモールなどで飾り付けられています。これが通勤電車?と非日常な光景に目がクラクラします。ビールのポスターなども…。そして、車端部にはビールサーバー!普段の日でも、こんな通勤列車が来たら喜んで乗っちゃうのになぁ…と思うKAYSです。

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すでにビールがカップにつがれて
テーブルに置かれています。


テーブルにはそれぞれクロスが敷かれ、そしてそれぞれにティッシュの箱、弁当と、すでに注がれたビールが。え?もう飲んじゃっていいの?

14時23分、キハ2300形は気動車特有のエンジン音をとどろかせて出発です。

お弁当は常総市にある割烹「ふか川」さんのもの。焼き鳥や海老フライ、肉団子、煮物などビールに合うつまみばかり!多くが県内産の食材を使っています。そしてもちろんご飯もついており、こちらも、県内産のコシヒカリ。

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これがそのお弁当。


対面ロングシートで、テーブルが並び、その間が狭いながらも通路となっていますから、「ビールのおかわり下さい!」と叫んだらスタッフさんがその間を通り、運んでくれるという風になっています。

実際、スタッフさんたち、その後、ビールを持って走る走る…。揺れる車内でのサービス、大変です。

このスタッフさん達は日頃は鉄道業務を行っている社員さん達のようです。でも、こんな嬉しそうな笑顔で一杯のお客さんたちを相手にするのって、日頃なかなかないでしょうから、楽しそうです。もちろん、トラとなった酔客の相手は大変だと思いますが…。

関東鉄道のビール列車、実は行う回ごとにキリンとアサヒが入れ替わるようです。沿線に二つのビール工場がある関係で、かわりばんこなんですね。今回はキリンビールの回。一番搾りのプレミアム。これは美味しくて大好きなビールです。

改めて寅さんの発声で乾杯!

いやぁ、皆さん、よく飲む飲む…。おかわりを持ってくるスタッフさんも大忙しです。

そして、車窓はいつのまにか田園風景。黄金色の稲穂を見ていると、ああ、実りの秋だなぁ…と思います。そしてやがて筑波山が見えてきます。そんな中を列車は我々酔客を乗せて走ります。

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黄金色の田んぼと遠くに筑波山が。
手前は列車の影です。


さて、車内、皆さんいい具合に酔っぱらってくると、お互いに知らない人同志が仲良くなっていきます。これもまた楽しいビール列車の一コマ。参加されているかたも地元の方もいれば、遠方の方も、さらには、海外の方。

白人の体格のよい方に、別のお客さんが声をかけます。

「アメリカ人?」

「カナダ人だよ」と答える彼。そう、日本では白人と見ればみな「アメリカ人?」と声をかける。彼もいままで何度もそういう体験をしているでしょうが、さすが慎み深いカナダ人。笑顔で答えています。彼、日本人の友人と一緒に乗り込んでいますが声が大きいので会話が聞こえてきます。ミャンマーのロヒンギャ問題だったり、結構、時事的な内容が多く、話題は高尚。

あとで、彼の方から話しかけてきてくれましたが、この人、実は大変なビール好きで全国の地ビール生産者の元を訪ねているようでした。また、カナダで暮らしたことのあるKAY2、彼の出身であるトロントの居酒屋の話で盛り上がったり…。こんな出会いもあるのがビール列車の楽しみですね。

弁当、本当にビールのみの心をくすぐる内容です。ぺろっと食べてしまい、次に購入してきた「じゃがチーズ」、これが美味しい!もっと買っとくんだった!

下妻で折り返しです。映画「下妻物語」を見ていた我々。駅を降りてみると、本当に何も無い街に「うあぁ、映画で描かれていた通りだ!」と感心します。

スタッフさんに車両をバックに記念撮影をしてもらいますが、あまりの顔の赤さにここではお見せできないのが残念。でも、二人とも、実に幸せそうな笑顔です。

9月とはいえ、暑い日となりました。ホームから列車に乗り込むとクーラーの涼しい風に「幸せ~」さらに、ビールを飲んで「幸せ~」の「二乗」を味わいます。

帰りはやや傾きかけた午後の太陽を受けながら、列車は取手に向かいます。

帰りの車内、皆さん、ホントによく飲みます。一向にピッチが下がらないのです。KAY1はすでに撃沈して眠っています。

取手駅に到着して、降りるのが本当に名残惜しくて…。

調布市から参加するのは多少遠いのですが、それでも、また乗りたい!と思わせる素敵な体験でした。

この秋は先日の「濃ワインバレー列車」といい、こうした食の列車、いろいろと乗ってみようと思います。これからの記事もお楽しみに!

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ヘッドマークの「ビール列車」の文字に心躍ります。
(折り返しの下妻駅にて)



関鉄ビール列車
  ランク:A+
  予約先:関東鉄道 鉄道部ビール列車係(029-822-3718)月~金8:30~17:30
      もしくは ウェブサイト「https://kantetsu.co.jp/event/beer.html
  運行日:不定期
  時間:14:23取手発~17:22取手着 別コースもあり 
  値段:5、000円
  食事:あり(犀北館監修のおつまみセット)
  飲み物:ビール、ソフトドリンクなど飲み放題
  支払い:
  Homepage:https://kantetsu.co.jp/event/beer.html
  その他:車内禁煙





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通勤電車をホテル(仮眠施設)として活用してみた

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常磐線快速のグリーン。昔のグリーン車の無かった
イメージをいまだに持っていると不思議な気分に。


後日、このブログで紹介するあるイベントに参加することになりました。

そのイベント、日曜日の午後14時過ぎに茨城県取手市で開始です。

ところが、その日は前日より徹夜で仕事をしなければならないことがわかっています。日曜日午前8時に都心で仕事が終了。そこから仙川の自宅に帰って風呂を浴びたら、おそらく10時半ごろ就寝。そして、11時半ごろには起きて、茨城県に…。え?1時間睡眠?

うーん、これはツライ。

そんな状況で考えられるのは、たとえば、都心にあるカプセルホテル。3千円ほど出せばデイユースでゆっくり出来ます。

でも、徹夜明けでしょ。薄暗くしたカプセルでしっかりと寝たら、寝過ごしてしまう恐れが…。

そこで、隠れ(どこが!というツッコミ)「鉄っちゃん」であるKAY2。ある手段に出ます。

「列車ホテル」です。

寝台車?いえいえ。普通の電車にのって、時間を過ごすのです。始発駅から乗れば座れますし、休日であれば770円~980円だせば、グリーンに乗れちゃいます。それで都心から2時間くらいの場所まで往復すれば、睡眠はとれる。しかも、片道の目的地をその列車の終着駅にすれば、万が一起きられなくても駅員さんが起こしてくれる…という寸法です。

すぐに「えきから時刻表」「Yahoo路線」とにらめっこ。

おお、ちょうど良い電車がありました。

それが、

08:49上野発 常磐線 11:05勝田着(乗車時間2時間16分)
11:39勝田発 常磐線 13:15取手着(乗車時間1時間36分)


というもの。3700円ほど料金がかかります。カプセルホテルのデーユースとさして値段は変わりません。

そして、往路、復路ともにどちらも始発駅からの乗車ですから、確実に座れます。しかも、別料金を払ってグリーンであれば楽ちん!

そう、行きは2時間ちょっと眠り、帰りも1時間ちょっとは眠れるというワケです。

もう一つ言えば、常磐線はとても良い思い出のある路線。KAY2の大学時代からの大親友にH君がいます。彼は学生時代、土浦の実家に住んでいたので、KAY2は常磐線を利用してよく遊びに行っていたのです。そうそう、彼のお母さんにもとても良くしてもらいました。懐かしいなぁ…。

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グリーン車の座席はリクライニングも
かなりの角度となり、快適。


さて、当日。

仕事を終えてフラフラの体をいたわりつつ上野駅に。

日曜日朝とはいえ、上野駅、電車が到着するたびに結構な人混みとなります。

駅中のエキュート、様々なお店が早朝から営業しており、後ろ髪を引かれます。ああ、「たいめいけん」もいいなぁ…、「二八蕎麦」もいいなぁ…。いやいや、そんなにゆっくりする時間はありません。

あれ?紀ノ国屋があるの?

と、フラフラと吸い込まれるKAY2。出てきた時にはビール2缶とワインのミニボトルがしっかりと手に握られています。

おいおい、電車に乗り込んだら寝るんじゃなかったんだっけ?

さらに、デリカの「eashon」でローストビーフも!

ああぁ。これじゃ、「列車ホテル」じゃなくて「列車居酒屋」に。

ま、復路で眠ればいいから…。

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贅沢な宴会気分です。


というわけで、ホームでパスモにグリーン情報を書き込み、乗り込んだグリーン車。そう、常磐線快速、グリーンが連結されて数年、こんな時に助かりますねぇ。日曜日郊外へ向かう電車の乗車率、さほど高くはないです。グリーン車も乗客は3人だけ。ああ、贅沢な空間!

さっそくビールのタブをプッシュっとあけます。同時に買ったワイン、これ、実はプラスチックグラスつきでした。というわけで、そちらにビールをつぎ、そして、ローストビーフを頂きます。結構強烈なニンニクソースですが、幸い、他のお客さんは離れた場所…。さほど匂いが広がらずに安堵します。

ビールを飲み干し、ソーヴィニヨンブランを飲んでいたら、意識を失います。

気がつけば、もう水戸。いやぁ、よく寝た!

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こんな目的がなければ多分ご縁のなかった勝田駅。


勝田駅を降りるとすでに元気いっぱい。

なんと快適な「鉄道旅館」、いいなぁ…。これ。

だだっ広い勝田駅ですが、実はすぐそばに大企業「日立」の関連会社もあり、ビジネスマン利用が多いせいでしょうか、駅周辺には魅力的な飲食店があります。うん、これはまたこれで、ゆっくりと訪れてみたいものだなぁと思います。

実はここのコンビニである発見をしたのですが…。それはまた別の記事にしましょう。

駅で30分ちょっと過ごし、再び車上の人に。さすがに「完徹」の威力はすさまじく再び寝込んでしまいます。

それでも、目を開けると筑波山の美しい山並みが見えたり、あるいは、羽鳥駅の昭和な駅舎を眺めて懐かしい思いになったりと、結構贅沢な旅でした。

13時15分、定刻通り取手駅到着。ここで、KAY1と合流。この日の楽しいイベントへと向かいます。その内容もまた後日、このブログでご紹介しますね。

通勤電車ホテル、ちょっとした贅沢ですが、都心からだと、勝田の他にも、高崎、熱海、成田などなど、いろいろとコースはありそうです。

皆さんもぜひどうぞ!

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車窓はのどかな田園風景が…。






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4時間で4種類のロマンスカーを味わう道楽!


このパンフレットがきっかけでした。


ある日、小田急の駅で見つけたパンフレットに心を動かされてしまいました。

「特急ロマンスカー夢リレー」、夏休み限定の企画です。ロマンスカー登場60周年を記念して、現在走っている4種類の車両に乗車し、その使用済みの特急券を送ると、抽選で車両基地見学招待などの賞品が当たるというのです。

いや、賞品に惹かれたわけではありません。

プチ夏休み。そう。炎の料理人こと、KAY2はかわいそうなことに、この夏、休みが全くありませんでした。1日くらい、夏休みらしく過ごしたい!そうだ、電車に乗ろう!という単純な発想に、このパンフレットが火をつけたわけです。

1日ロマンスカー三昧!朝から晩まで!

といきたいところですが、、やっぱり休みはなく…。

ん?

短距離でもいいから4種類乗ってみたら?午前中仕事して、それから仕事は休みにして午後乗ればいいじゃん。必要だったら、また夕方から仕事すればいいし…。(^^;)

そこで、ネットの時刻表とにらめっこ。「ロマンスカー@PC」であれば、それぞれの特急がどの車両を使っているかの表示もしてくれます。そこで、効率よく、4種類の車両に乗るには…。

次のプランをたてました。これなら4時間ちょっとで4種類のロマンスカーに乗ることができます。いや、本当は小田原~箱根湯本間を往復すれば、もっとも効率良いのですが、この企画、箱根登山鉄道線は除外なのです。

11時30分 新宿発  はこね19号(LSE) 11時57分 町田着
12時27分 町田発  はこね12号(MSE) 12時58分 新宿着
13時30分 新宿発  はこね29号(VSE) 14時07分 海老名着
14時36分 海老名発 はこね24号(EXE) 15時18分 新宿着 


前日まで悩みます。普段だったらネットで特急券を予約し、切符を持つことなく乗車するのですが、今回の規定は切符を発券して、それを使用した後に送らなければいけません。そこで、当日駅に行き、一気に発券。そこで、もし満席ならばあきらめるという…そんなやや消極的なプランでした。

さて、当日、天気はやや曇りがちですが、太陽も時折顔をのぞかせます。曇りはありがたい。晴れるとブラインドを下げるお客さんが多く、車窓が楽しめません。

新宿駅に着いて、まず発券。無事、すべてのチケット、窓側がとれました。平日のおかげですね!

でも、ホームに上がって見ると、大勢のお客さんが。乗車口には行列を作って待っています。

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ロマンスカーといえばこの配色…
という世代の方もいらっしゃいますよね!


やがて、目指す「はこね19号」。懐かしいウルトラマンの配色、LSE車(7000型)と呼ばれる車両が入ってきます。ああ、これこれ、これがロマンスカーのイメージだよねと、昭和生まれのオヤジであるKAY2は懐かしさを覚えます。

乗り込むと、周囲のお客さんたちからも「昭和だね!」の声が。そう、座席のモケットだったり、天井の直接照明、そして、扉のガラスデザインなどなど、随所に昭和のデザインを感じるのです。壁にあるガラスの灯りのデザインも昭和40年代に喫茶店などでよく見かけた形をしています。そういえば、ドアが折り戸なのも懐かしい!

およそ8割~9割の乗車率でしょうか。

11時30分、発車。

走り出して、すぐにお弁当のにおいが立ちこめます。そう、発車をみなさん心待ちにして、発車したとたん、お弁当のフタを開き、昼食に。車窓を眺めながらの駅弁はやっぱり最高ですからねぇ。

もっとも中には通勤でこの電車を使っている人もいるでしょう。焼鳥や唐揚げなど、様々な香りが立ちこめる車内で仕事に向かうというのも、また、独特な気分でしょうね。

聞こえてくるのは、圧倒的に韓国語、中国語と外国語です。ロマンスカー、外国人観光客に人気なのですね。お隣は韓国のご家族でした。

お、あの車掌さんは以前乗った時に、あることで大変お世話になった人だ…と思い出します。親切にしていただいた事って、よく覚えているKAY2です。もっとも、車掌さんはあまりに多くのお客さんを相手にするので、覚えていらっしゃるはずはないのですが、なんとなく、こちらから黙礼をしてしまいます。

旅行の気分を味わうのに、やっぱりこのレトロな昭和感が素敵。旅の始まりにはぴったり。もっとも、新しい車両に比べれば、モーター音など、車内は結構にぎやかな音に満ちています。それもまた、レトロということで、懐かしく感じるKAY2。

あれ?もう町田?

そうなんです。わずか、27分の乗車というのは、あわただしく、モッタイナイ気がします。

11時57分、町田到着。

さて、何年ぶりかで降り立った町田。いや、下手をするともう20年くらい降りていなかったかも。あまりの様変わりに、戸惑います。え?どこに何があるの?どこが出口?

とりあえず、出てみたら、にぎやかなほうではなく、比較的殺風景な小さな出口に。目の前に吉野家。

えっと、ここでは何分滞在できるんだっけ?

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こんな昼食も非日常では楽しい!


次のロマンスカーは12時27分発の「はこね12号(MSE)」ですから、ちょうど30分ほどあります。昼食を食べたいところですが、時間的にゆっくりできません。そうなると…、そう、目の前の吉野家がちょうどいい!嬉しい事に吉野家、ちょうどキャンペーン中でビールと牛皿のセットがワンコイン。小腹を満たすにはぴったり。お店に入って、注文します。

店員さん、申し訳なさそうな表情で、「すみません、今、生ビールが提供できなくて、瓶ビールですが、いいですか?」

おお!望むところです。中ジョッキの生ビールは内容量が350ml程度。瓶ビールなら500ml!オトクでっせ!

平日のお昼時、サラリーマンに混じって、牛皿をつつき、ビールを飲み干す。あぁ、この「背徳感」に満ちた幸せ。

立ちあがると、次のロマンスカーまであと数分。ホームに急ぎます。

さて、ここから新宿までの短い旅。「はこね12号」は小田急で一番新しいロマンスカー、地下鉄に乗り入れることを主目的に作られたMSE車(60000型)と呼ばれる車両です。

間接照明と静寂さ。この雰囲気は「超」モダンです。

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賛否別れるこの座席のクッション。


ただ、座席のクッションはやや固め。LSEのような柔らかさがないのが残念です。特に背もたれに固さを感じます。その一方でリクライニングの微調整がきくのはLSEよりも快適ですね。背もたれは高く、頭を預けても余裕。さらに、目の前には傘かけがあるのも便利。小さなテーブルはVSEを踏襲したデザインです。

ただ、背もたれの高さ故、逆に車内が見通せないというのは賛否両論かもしれません。言ってみれば、小さな個室ブース的な雰囲気なんですね。新しい車両だけに、冷房効率も良いようで、涼しさが車両の隅々まで行き渡っています。足元も広いですねぇ…。快適快適…。

6割程度の乗車率。窓際はほぼ埋まっています。というわけで、キョロキョロと車内を見渡しているうちにあっという間に新宿到着です。

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新宿到着のMSE車。前面右には60周年のマークが。


さて、新宿で30分強、時間を潰して再びホームへ。

人気の車種、白いVSE車(50000型)に乗り込みます。「はこね29号(VSE)」です。この日、奇跡的に後ろの展望席が1席だけ空いており、そちらに座ります。進行方向とは逆向きですが、一応展望。とはいえ、最前列ではなく、4列目となると、背もたれの高さがたたって、さほど眺めがないのが恨めしく感じます。ただ、展望席ならではの日光の明るさが注ぎ込むのが特別な雰囲気を作り出します。そう、いつの間にか雲が晴れて、夏の太陽がまぶしくなってきます。

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現在のフラッグシップといえるVSE車。


13時30分、新宿発車。

展望席は子供さんをつれた家族連れのお客さんが多いのが特徴。小学校などはすでに8月末、学業が始まっているところもあるけれど、まだ夏休みのところもあるのでしょう。

ふと気づきますが、このVSE、窓の位置が比較的高いのですね。小さなお子さんが座って眺めを楽しむのは、ちょっとつらいかもしれません。

逆向きに引っ張られているのですが、やっぱり楽しいのは間違いないですね。発車してまもなく、子供達の歓声があがります。

車内の印象としては、静けさ。そしてほのかな暗さと、MSEと同じです。ただ、展望席は陽が照りつけると、冷房が負けてしまうのですね!少し冷房の効きが悪く感じました。乗車率は3割程度。

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ロマンスカーと言えば、この展望席。
逆向きでも嬉しい!


14時07分、海老名到着。

考えてみれば、海老名、生まれて初めて降りたことになります。改札を出てみると、人工的でだだっ広い景色が続きます。相模平野の広がりを感じます。そして駅前、七重の塔が近代的な建物の中にポツリと取り残されたように立っているのが非常に印象的です。

先ほどの牛皿だけではお腹が一杯にならず、少し小腹が空いてきました。改札に入り、構内の蕎麦屋さんに。そして、ミニカレーを頂きます。野菜もお肉も見えないルーのカレー。ああ、立ち食いならではですねぇ…。お客さんは9割がた、ご高齢の方々です。これは都心の「駅蕎麦」では見られない光景ですね。

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ビルの谷間に七重の塔という不思議。


ホームに降りていきます。海老名駅はホームの隣が車両基地。これは鉄っちゃんとしてはうれしいですね。ちょうど、旅を終えてきたばかりのMSEが車庫に入っていくのが見えます。さらに、よく考えれば海老名は相鉄、JRも通り、意外と鉄道の町でもあるんですね。

やがてドッドッドッと大きな騒音が。上空を軍用のヘリが飛んで行きます。そっか、座間基地も近いですよね。そんないつもと違う環境に、ちょっとした旅を意識します。

それにしても、この日は暑い!照りつける太陽が容赦なく、ホームに立っていてもクラクラしてきます。ああ、再びビールでもぐびっと飲み干したいですねぇ。いや、さっき飲んだばかり。ここは一つ我慢、我慢。

そしてやってきたのがEXE車(30000型)。

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KAY2はEXE車、好きです。


14時36分、海老名を発車。

乗り込んですぐのタイミングで、車内販売が来ちゃいます。そうなると、何のことはないのです。「缶ビール一つお願いしますっ!」

ああ、結局頼んでしまいます!ついでにコップも…と思い、おねぇさんに頼んでみると「紙コップは10円です」と一言。おお、小田急さん、しっかりと商売しているなぁ…。あきらめます。

後ろの親子が我々の会話を聞いていて「紙コップが別売で10円なんだって!」と驚きの声を上げています。いやいや、缶ビールを注文して紙コップを頼む酔狂な人は滅多にいませんから…と、心の中で車販さんを擁護します。次回からプラスチックのカップを持参しましょう(缶ビールはコップに入れたときに一番良いガス圧になるように調整されているのです…と、あくまで独り言…)。

この日最後のロマンスカーとなるEXE(エクセと読みます)、実は鉄道ファンや子供達にはあまり人気がありません。というのも、実利一辺倒で、おもしろみに欠けるのです。実際、歴代ロマンスカーの中で唯一この車両だけが、優秀な鉄道車両に与えられる「ブルーリボン賞」の受賞を逃しています。

ただ、通勤にロマンスカーを使うビジネスマンからは根強い支持があります。というのは、この車両、シートが「ふかふか」なのです。背もたれに身体を預けたときの感じも良いですし、足下はVSEほどではありませんが、それでも、十分な広さがあります。旅の最後にEXEは正解でした。

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このシートがお気に入り!


冷房も程良く効き、静寂さもある程度保たれていてとっても快適。確かに普段乗りであれば、EXEが一番良いかもしれないですね。しかも、最近、内装の更新が進んでいるようなので、いつか、そのリノベーション車両(EXEα)に乗ってみたいものだと思います。

6割程度は埋まっている「はこね24号(EXE)」、途中駅でもお客さんが乗り込み、15時18分、定刻通りに新宿に到着しました。

4時間ほどかけて4種類すべてのロマンスカー車両に乗るという「酔狂」な旅、無事に終了です。

さて、特急券4枚を小田急に郵便で送ります。

3週間後、嬉しい封筒が小田急さんから。

開けてみると、見事当選のお知らせ!1000円の特製QUOカードが添付されていました。

それを眺めながら、今度は旅の思い出に浸る贅沢なひとときを味わいました。

素敵なイベントを企画してくださった、小田急さんに感謝です!

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苦労が…いや、楽しみが報われるというこの幸せ!






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こんな贅沢な旅が!~長野電鉄のワイン列車

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小田急をかつて走っていた車両がワイン列車に!


全国の列車から食堂車が次々と消えて久しくなります。遠距離の列車に乗るとお酒を飲みたくなる「呑み鉄」のKAYSにとっては、悲しいことです。

ところが、最近は、食そのものを目的としたという、全く新しいコンセプトの列車が続々と登場してきました。JR九州の「ななつ星」を嚆矢とした高級クルーズトレインは憧れますが、しょせん我々庶民には高嶺の花。でも、KAYSにも手の届くものはないかなぁ…と思っていたら、尊敬する友人のH君に、九州の様々なイベント列車を紹介した本をいただきました。昨年のこと。

見ていると、どうにかありそうなんです。我々が乗れそうな列車が…。

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ワインが美味しいのんびり号、まもなく発車です!


はて?JR九州にこんな列車があるということは、他の地域でも、食事を目的とした列車があるのでは…と調べてみると、いや、あるんですよ。これが!でも、その多くは土曜日か日曜日に営業が限定されるものがほとんど。

普段、土日に仕事があるKAY2には無理…と、指をくわえていたら…、偶然ある土曜日、仕事がオフになることになりました。

おっ、これはチャンス!ということで、調べた中で特に気になった列車。

それは長野電鉄が実施している、「北信濃ワインバレー列車~のんびり号」なんです。

長野から、温泉の町、湯田中まで、通常は50分程度の距離を、わざとゆっくりと1時間半かけてのんびりと走る特急列車(特急なのに各停よりも遅い!)。そして、中では長野県内、沿線4つのワイナリーから提供されたワインが赤白あわせて6~8種類を飲み放題!おつまみとして、あの有名な「ホテル犀北館」の総料理長が監修した地元食材を使ったランチボックスセットが…。毎週土曜日の運行です。お値段はおひとり7千円。長野県は山梨と並び、美味しい日本ワインが数多く生産されています。しかも、原産地呼称管理制度の導入など、意欲的な取り組みでも知られます。

これは良いなぁ…。

ネットでも予約できるので、KAY1と相談して決めちゃいました。

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車内に入ると、テーブルにはおつまみセットと、
プラスチックのワイングラスが2脚。


そして当日。早朝に起きて新幹線で長野まで。普段は寝坊助のKAY2も、こうした楽しいイベントとなると早朝に目が覚めるのですから現金なものです。

長野県には今までも何度も旅していますが、長野市はあまり行く機会がありません。意外と我々にとっては未知の場所だったりします。後で、実はバスを利用すれば、安上がりになること、新幹線もうまくルートを変えれば少し安く行けることもわかったのですが。まぁ、それはそれ。

早めに長野駅に到着した我々は、ひとまず善光寺参りとなり、印象深い経験をしましたが、その話はまた別の機会に。

ところで、この列車、予約しても、ネット予約の場合は、事前に切符が送られてくるわけではありません。少し心配して前日電話で予約の確認をしちゃいました。

当日、駅の窓口に行き、「ネットで申し込んだんですが…」と話せば、名前を確認して即座に切符を出してもらえます。電話で直接長野電鉄に申し込んだ場合は、事前に切符が送られてくるようです。

長野駅は地下にあります。とはいえ、地方私鉄らしい、素朴な雰囲気の駅です。そして、11時01分の発車ですから、10分前に、そこからさらに地下のホームに降りていくと…。

おお、懐かしい!小田急のロマンスカーだ!

そうなんです。この「のんびり号」に使われているのは、小田急でかつてフラッグシップだったハイデッカー車、10000系という名前の車両です。実はこの車両、現在小田急を走っているLSE車と呼ばれる一番古いロマンスカーよりもずっと後に登場したのに、こうして、小田急からは引退しています。バリアフリーに問題があったためとか。それにしても懐かしい!配色も当時のままのようです。

そして、隣には東急の見慣れた車両も。8500系ですねぇ。半蔵門線で良く乗りました。このほかにも日比谷線を走っていた営団の3000系、そして、なんとJR東日本の成田エクスプレス、253系も!鉄心をくすぐる私鉄です。

そして、この小田急の10000系、長野電鉄では4両を1編成にして運行しています。

ワインを振る舞ってもらえるのはその中の3号車のみ。他の号車のお客さんにはそのサービスはなし。むろんそちらは通常の特急料金で乗っているわけですが…。

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ひざまずいての説明にドギマギするKAYSです。
ご覧のようにネットでは満席でしたが、実に余裕の空間!


さて、乗ってみると、広い車両にボックスを8席ほど設けているようです。ちなみにこのボックスお客さんが1人でもボックスは1つを占用。相席にはしないという太っ腹な方針だそうです。そして、その真ん中のボックスをつぶして、そちらはワインをサーブする係りの人のカウンターがあります。そして、並べられたグラスとオツマミボックスを見て見ると、本日乗車するのは我々含め、3組。つまり6人のみ。

あれ?ネットの予約状況では満席だったのに…。

ふと全体を見渡して、また気付きます。車両の進行方向右側は全部空けてある。

そうなんです。実はこれだけ座席があっても、どうやら、お客さんは通路の左側席だけで、右側席は使わない。右よりも左の眺めがいいからでしょうか。あるいは、右側は陽が当たってしまうからカナ。いずれにしても、一回に乗る乗客の数は本当に限られるのですね。なんと贅沢な!逆に言えば、ゆとりはあるので、もしネット販売で、「×」が表示されていても、長野電鉄に直接電話で申し込めば、意外と予約がOKとなるのかもしれません。右側は使うこともある…とスタッフさんはおっしゃっていたので。

さて、アテンダントさんが、我々の元にやってきて、挨拶してくださり、説明も。なんとわざわざひざまづいての説明にドギマギしてしまう、気の弱いKAYSです。

そして、発車の5分前には、ワインのサービス開始!

この、わずかなフライングがうれしい、飲兵衛のKAYSです!

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手前が赤ワイン、奥が白ワイン。
そして、右手に生ビールのサーバーが!


この日は4種類のワイナリーのワインが提供されていますが、それに加え、地ビールの「志賀高原ビール」からもペールエールのタップ(生ビール)が!ワイン党であると同時にビール党でもあるKAYS、これもうれしい!

というわけで、ワイン列車なのに二人ともビールから。ほぉ、しっかりとした苦みがありながら、芳醇な香りのすてきなペールエールです。

そして食事のボックスを開けてみると…、いいですねぇ。白、赤の両方にあう洋食のつまみが詰まっています。そして小さなサンドイッチも。

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ワインに合うつまみばかり!よく考えられたメニューです。


さて、この電車のもう一つの魅力。それは沿線案内です。「おいでなし隊」と名付けられたアテンダントさんが、車窓に移る眺めの説明をしてくださるですが、これがなかなか名調子。しかも出発から到着までの長時間、ずっと事細かに案内してくださるのです。時に笑わせ、観光バスのガイドさんさながら。眺めだけでなく、鉄道のマニア心をくすぐる説明も。こうした案内を列車で受けることはあまりなく、新鮮です。「本日の運転は***。日頃慣れないスピードですが、頑張って、精一杯ゆっくり走ります!」と最初の言葉でも他のお客さんからも笑みがこぼれます。

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こんなのんびりした車窓を目にワインを…。


さぁ、ビールも飲み干し、いよいよワインに。

実は、この日提供されるワインを事前にホームページで調べたところ、その中のあるワインはなかなか手に入らないものだと言うことを知りました。これは飲んでみたい。通常は軽めのワインから始めて重いワインにと移るのが常道ですが、今回は逆。まず、その目指す重めのワインから…。

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これ、めちゃ美味しい!


これが…!すばらしい!

シャルドネでしたが、ぶどう本来の魅力も高いですが、樽香がほどよく、日本のワインとしてはあまりないタイプのバランスの良さです。驚きました。

ワイン用の高品質な葡萄の名産地でありながら、高山村にはこれまでワイナリーが無かったのだそうですが、やっと初めてできたワイナリーだそうです。小さなファミリービジネスのワイン。これはメルローもおいしいだろうなぁと、赤ワインをいただくと…。そう、見事に思ったとおり、こちらもすてきなメルローです。そもそも長野のワインはメルローで大成功した歴史があります。

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メルローもさすが!


もちろん、そのほかのワインも、美味しくて、長野のワインのすばらしさを実感しました。

途中でアテンダントさんに「遠くからもお客さんがいらっしゃるのですか?」と尋ねてみると、「つい先日、広島からこの列車に乗りに来てくださった方がいました。多分、私がお話した方では一番遠くからになりますね」

うん。ワイン好きならば、わざわざそのために遠方からっやって来る価値はある列車です。

その後、途中の古い駅舎を見学したりしながら、ゆっくりと列車は進みます。千曲川の鉄橋では、わざわざ列車を止めてくれ、しっかりと眺めを楽しませてくれます。緑がいっぱいの北信濃。そして、青空が広がります。ああ、贅沢だなぁ…。

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鉄橋ではわざわざ停車。ゆっくりと千曲川を眺めます。


ワインもすべての種類を飲み尽くし、さらに、一番気に入ったワインはおかわりし…、さらにビールをチェーサー代わりに(何という贅沢!)頼んだり。もちろん、希望すればお水もいただけます。

1時間半の旅はあっという間でした。

その後は駅に併設の温泉につかり…そこで電車の中でお話しした他のご夫婦とさらに仲良くなってお話ししたり…。

このワイン列車、昨年12月に始まったのだそうです。今まで知らなかったなんて…。もっと早く知るべきでした…と、もうリピートの事を考えているKAYSです。

ワイン好きの方にはものすごくオススメですよぉ!

ちなみに、この日の予定では、湯田中で温泉めぐりの「手形」を1,200円で買い、日帰り温泉を3軒楽しもうという計画でしたが、KAY1がどうしても小布施に行きたいというので、1時間ほどの滞在で、各駅停車に乗り、小布施まで戻ることにしたのですが…。ああ、見事なヨッパライ二人組。電車に乗って、目を閉じて…気づけばもう終点、長野まで戻っていました。(笑)

というわけで帰りの新幹線、乗車変更をして予定より2時間以上も早く帰宅となりました。

でも、今回の旅、充実感はものすごくありましたねぇ。再び訪れるのが楽しみです。で、次こそは酔っぱらいすぎないで、その後は小布施に行きましょう!

そう言えば、まもなく廃止されてしまう、KAY2の地元の三江線も、こんな企画があったら廃止されなかったかもしれませんねぇ…。江の川の車窓の眺めも、負けず劣らず素敵なのに…。(^^;)
 
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終点湯田中では駅併設の日帰り温泉に…。


北信濃ワインバレー列車特急ゆけむり「∼のんびり号∼」
  ランク:A+
  予約先:長野電鉄運輸課(026-248-6000)
      もしくは ウェブサイト「VISIT NAGANO
  運行日:毎週土曜日
  時間:11:01長野発~12:24湯田中着 
  値段:7、000円
  食事:あり(犀北館監修のおつまみセット)
  飲み物:ワイン6~8種(時期により地ビールも)
  支払い:電話の場合は銀行振込、ウェブの場合はカード可
  Homepage:こちら
  その他:完全禁煙





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